今回、障害者福祉部会では、学区内の危険箇所を調査し、視覚障害者にも直接お話を伺いました。その結果を基に、佐和山民児協の研修会を開催しました。 調査を進める中で、いくつかの重要な問題が明らかになりました。
まず、車椅子使用者にとっては、グレーチング(排水溝の鋼製蓋)の不備により、スムーズに通行できない場所が確認されました。 また、視覚障害者用の誘導ブロックが途中で途切れている箇所や、通学路や交差点でガードレールが不足している場所もあり、 歩行者の安全が確保されていないと感じられる所もあります。
駅構内の誘導ブロックについても、点字ブロック上に人が立っていることが多く、視覚障害者の通行を妨げているという問題が報告されました。 さらに、最近の駅ホームでは座席が縦向きに設置されており、滋賀県の駅にはホームドアがないことも確認されました。 また、ホーム自体が線路側に傾斜しているため、車椅子使用者にとって特に危険です。
岡町のセブンイレブン付近の踏切と道路が複雑化しており、特に登校時間帯には危険性が増している状況です。 その他にも、車椅子使用者が通れない踏切がいくつかあり、安全な通行のために改善が必要な箇所が多々あります。
視覚障害者の方からも貴重な意見をいただきました。スーパー内では問題なく移動できるものの、外に出ると溝や蓋、看板が視界に入りにくく、 不安を感じるとのことです。また、困っている視覚障害者に声をかける際には、まず自分の名前を名乗り、 エスコートする際には相手の腕に軽く手を添える方法が適切であると学びました。引っ張ったり、強引に誘導しないことが重要です。 さらに、「大声で声をかけられることは避けてほしい」という要望もありました。
民生委員として、こうした問題に対して直接的な解決策を提示することは難しいかもしれませんが、地域の関係機関に働きかけ、 必要な改善を要望することが私たちの役割の一つです。障害者の方々が安心して生活できる環境をつくるためには、地域全体の理解と協力が不可欠です。
今回の研修を通じて、障害者の方々が日常的に抱える不便さや不安について深く考えさせられました。一見すると気づきにくい問題も、 課題の深刻さが明らかになりました。今後もこのような声に耳を傾け、地域全体で解決に向けて取り組むことの重要性を改めて感じました。