◇日 時:令和6年11月12日(火) 午後6時~午後7時
◇場 所:佐和山小学校コンベンションホール
◇内 容:特殊詐欺被害と人権
◇出席者:民生委員児童委員 19名
◇講 師:元防犯アドバイザー 宮本幸二氏
◇概 要
特殊詐欺の手口とその防止策について、具体的な事例を交えながら解説されました。特に、家族の愛情や信頼を悪用する「オレオレ詐欺」や「還付金詐欺」が多発していることが強調され、 被害者は感情に流されて冷静な判断ができなくなることが指摘されました。たとえば、息子や孫を装った詐欺では、緊急の資金援助を求められることが多く、 被害者が不安や焦りから詐欺に巻き込まれやすくなっています。
また、詐欺に遭った高齢者が家族から叱責される「第二の被害」についても触れられました。この「第二の被害」とは、詐欺に遭った後、被害者が家族から責められることで精神的に追い込まれ、 孤立するという問題です。被害者は、金銭的損失に加え、家族からの無視や罵声、暴力などの精神的・身体的虐待を受けることが多く、これが引きこもりや鬱状態を引き起こすことがあります。 このような二次的な被害を防ぐためには、「家族で助け合えば何とかなる等」優しい思いやりの対応が必要です。友人や近所の方が被害を知った場合、 同情や励ましの言葉をかけたりすることで心が救われます。被害者が精神的に孤立しないよう支えることが重要です。
さらに、扁桃体が詐欺被害に関わる脳の生理学的要因についても言及がありました。扁桃体は恐怖や不安に対して反応するとの説明がありました。
◇感 想
詐欺は金銭的な被害にとどまらず、家族関係や精神的な健康にまで悪影響を与えることがわかりました。特に、詐欺に遭った親が家族から叱責される「第二の被害」については深刻であることがわかりました。また、恐怖不安に対し、扁桃体が発動するという話しは、驚きでした。 冷静な判断を保つことの難しさを実感し、詐欺防止のための教育がますます必要だと感じました。



