◇日 時:2025年7月10日(木) 9:00~17:00
◇場 所:滋賀県立障害者福祉センター、滋賀県立福祉用具センター
◇研修内容:滋賀県立障害者福祉センター および 滋賀県立福祉用具センターの見学
◇講 師:滋賀県立福祉用具センター、障害者福祉センター 各職員様
◇参加者 :23名
◇研修内容
両施設ともに草津市内で隣接して位置しており、バスでの現地訪問により施設の見学と 担当 者による説明を受ける内容の研修であった。


- 1.県立障害者福祉センター
<施設概要>
●1990年8月、心身障害者に関する各種相談、教養向上、健康増進、社会との交流促進等のための便宜を総合的に提供し、
障害者福祉増進を目的として開設。
●設置主体:滋賀県 運営主体:(公財)滋賀県身体障害者福祉協会
●2024年度の延べ利用者:55,720人 (開所日数は282日)
●滋賀県出身のパラリンピック金メダリスト 木村敬一選手の練習拠点であった
<主な施設>
●プール 大小アリーナ トレーニング室 アーチェリー場など
●健常者にも有料で開放されている
●各施設を利用して、水泳記録会等のスポーツ競技会や クリスマス、縁日、季節毎のディスプレイ等のレクリエーション行事、
華道教室等の文化活動が行われている。
<説明後出された要望、感想>
開設後35年が経過しているが、とても良い設備であり管理状況も良好と感じた。
一方で利用者については、場所柄どうしても草津、大津周辺の居住者が中心という説明があった。これに対し参加者からは彦根や長浜など湖東、湖北地域や高島といった遠距離からは利用しにくいのでバス等による送迎サービスが提供できないかとの要望が出された。予算面の課題はあると思われるが、何らかの対応ができれば利用者も増え、利用もよりし易くなると思う。 - 2.県立福祉用具センター
<施設概要>
障害者や高齢者をサポートするための 福祉用具や住宅改修に関する相談、情報提供や福祉用具の展示(体験)、見学、用具の出前貸出 および各種研修を主たる業務としている。
<展示室>
分野別に約600点の福祉用具が展示されており、実際に見て触れて体験が可能。
◎主な展示品
●歩行・車いすゾーン(車いす(電動含む) 歩行器 シルバーカー 杖 等)
●入浴・排泄ゾーン(シャワー類 浴槽手すり 滑り止めマット ポータブルトイレ トイレ手すり 等)
●リフト・ベッドゾーン(ベッド マットレス リフト 移乗ボード スライディングシート 等)
●自助具ゾーン(箸 スプーン 食器 調理用具等 食事用具便利グッズ体験コーナー)
●コミュニケーションゾーン(集音器 呼出装置 会話補助装置 意思伝達装置 等)
<抱え上げない介護>
滋賀県社会福祉協議会では令和元年より介護現場において 「抱え上げない」 「持ち上げない」 「引きずらない」の総称としての「抱え上げない介護」推進事業を展開している。
これまでの「力に頼った介護」は介護者の腰痛や介護を受ける人の拘縮や褥瘡といった介護現場の問題をはらんでいるが、これらを解決すべく身体に負担のかかる姿勢や動作、作業環境の見直し、福祉用具の活用等を行う取り組みとなっている。
<まとめと感想>
障害者をサポートする福祉用具には驚くほどのバリエーションがあり、そのアイデアと機能の高さを実感した。
時代の先端を行く福祉用具を見て触れて体験することで、障害者に寄り添った今後の支援活動に繋げていきたい。
また、「抱え上げない介護」では介護者の健康と作業環境の改善、介護される人の二次障害の防止のためにとても大切な取り組みだと思う。
