認知症研修報告

認知症研修報告

2025年9月3日 / 令和7年度

◇日 時:令和7年8月19日(火曜日)午後6時~7時
◇場 所:佐和山小学校コンベンションホール
◇参加者:民生委員児童委員17名
◇講 師:彦根市認知症HOTサポート職員
◇内 容
8月19日、民生委員児童委員17名は、佐和山小学校コンベンションホールにて、彦根市認知症 HOTサポートセンターの職員さん2名から、「認知症についての研修」を受けました。
この研修では、認知症の基本的な知識から、実際に認知症のご本人やご家族をどのように支えていくか、そして地域全体でどのように共生社会を築いていくかについて、幅広く学ぶ機会となりました。

1. 認知症は、決して他人事ではありません
今回の研修で、認知症が誰にとっても身近な問題であることを改めて強く感じました。
「2025年問題」として、75歳以上の高齢者の5人に1人が認知症、またはその予備軍になると推計されています。これは、私たちの地域でも、これから認知症に関するご支援が必要な方が確実に増えていくことを意味します。さらに驚いたのは、認知症は高齢者だけの問題ではないということです。
18歳から64歳の若い世代にも認知症の方がいらっしゃると聞きました。全国では約3.6万人、人口10万人あたり50.9人もの方が若年性認知症と推計されています。年齢に関わらず、誰もが認知症と無縁ではないという認識を新たにしました。

2. ご本人とご家族の「気持ち」に寄り添う大切さ
研修を通して、認知症のご本人やご家族の心に寄り添うことの重要性を深く学びました。
特に心に残ったのは、認知症のご本人が発する「笑って許してほしい」という言葉でした。困っているように見えても、まずご本人の気持ちを大切にし、焦らず、温かい気持ちで見守ることの重要性を学びました。認知症の症状は、その人によって本当に様々であり、「十人十色」であることを再認識しました。時には、認知症ではないのに、そう見える方もいらっしゃいます。私たちは、まず相手の状況にじっくり耳を傾け、安易に「認知症だ」と決めつけず、丁寧に接することの大切さを学びました。
介護をされているご家族も、様々な立場や状況で大変な思いをされています。ご家族が一人で悩まず、孤立することがないよう、必要な支援へつなぐお手伝いをしていきたいと強く思いました。

3. 地域全体で、あたたかく支え合う社会へ
認知症になっても、住み慣れた地域で自分らしく尊厳を持って暮らし続けられるよう、地域全体で支え合うことの重要性を深く学びました。
「認知症と診断されて、これからどうしたら良いのだろう」というご本人やご家族の不安な気持ちに寄り添い、適切にお医者さんや地域の相談窓口(地域包括支援センターなど)とつながることが大切です。

また、地域のサロンやカフェなど、気軽に立ち寄れる場所が、認知症の方やご家族にとって大きな心の 支えとなることも再確認しました。
特に印象的だったのは、「何でも手伝ってしまうのが、必ずしも良いわけではない」というお話です。
ご本人が「できること」を大切にし、それを応援することが、その人らしい自立した生活につながるという視点は、今後の活動において大切にしていきたいと感じました。

最後に
今回の研修を通して、認知症は決して特別な病気ではなく、誰もがなりうる可能性があり、私たち自身 もいつか関わることになるかもしれないという現実を改めて認識しました。

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