お知らせ

令和7年度 人権部会 第2回研修会報告

2025年10月1日

◇日  時 :令和7年9月26日(金曜日)午前10時~午後3時40分
◇視察場所 :近江八幡市
       1、株式会社近江兄弟社  2、人権ネットワーク八幡
◇研修テーマ:『ヴォーリズの創業の志を受け継ぎ事業を通じて社会奉仕を行う』
       『人権ネットワーク八幡の歴史と活動』
◇参加者  :人権部会委員 26名。

概要
今回は、視察研修として2箇所を訪問し研修を実施しました。

1、創業者ウィリアム・メレル・ヴォーリズによって1922年に設立された、株式会社近江兄弟社は、彼のクリスチャン精神に基づいた事業と信仰、社会奉仕あっての商売であるとういう言葉が現在も企業理念として受け継がれている。事業・建築・教育のすべてがその理念に沿って成されていることを学んだ。

2、日本初の人権宣言である1922年の「水平社宣言」をはじめ、長い歴史の中で不当な暮らしを余儀なくされた人々の生活状況についての講演を受講した。現在の地域の状況を職員の案内で回り製靴工場や皮工芸工場の見学もあり中身の濃い研修であった。

(報告:人権部会長馬場清司)

障害者福祉部会 第2回研修会

2025年9月1日

◇日  時:2025年7月10日(木) 9:00~17:00
◇場  所:滋賀県立障害者福祉センター、滋賀県立福祉用具センター
◇研修内容:滋賀県立障害者福祉センター および 滋賀県立福祉用具センターの見学
◇講  師:滋賀県立福祉用具センター、障害者福祉センター 各職員様
◇参加者 :23名
◇研修内容
両施設ともに草津市内で隣接して位置しており、バスでの現地訪問により施設の見学と 担当 者による説明を受ける内容の研修であった。

  1. 1.県立障害者福祉センター
    <施設概要>
     ●1990年8月、心身障害者に関する各種相談、教養向上、健康増進、社会との交流促進等のための便宜を総合的に提供し、
      障害者福祉増進を目的として開設。
     ●設置主体:滋賀県 運営主体:(公財)滋賀県身体障害者福祉協会
     ●2024年度の延べ利用者:55,720人 (開所日数は282日)
     ●滋賀県出身のパラリンピック金メダリスト 木村敬一選手の練習拠点であった

    <主な施設>
     ●プール 大小アリーナ トレーニング室 アーチェリー場など
     ●健常者にも有料で開放されている
     ●各施設を利用して、水泳記録会等のスポーツ競技会や クリスマス、縁日、季節毎のディスプレイ等のレクリエーション行事、
      華道教室等の文化活動が行われている。

    <説明後出された要望、感想>
    開設後35年が経過しているが、とても良い設備であり管理状況も良好と感じた。
    一方で利用者については、場所柄どうしても草津、大津周辺の居住者が中心という説明があった。これに対し参加者からは彦根や長浜など湖東、湖北地域や高島といった遠距離からは利用しにくいのでバス等による送迎サービスが提供できないかとの要望が出された。予算面の課題はあると思われるが、何らかの対応ができれば利用者も増え、利用もよりし易くなると思う。

  2. 2.県立福祉用具センター
    <施設概要>
    障害者や高齢者をサポートするための 福祉用具や住宅改修に関する相談、情報提供や福祉用具の展示(体験)、見学、用具の出前貸出 および各種研修を主たる業務としている。

    <展示室>
    分野別に約600点の福祉用具が展示されており、実際に見て触れて体験が可能。
    ◎主な展示品
     ●歩行・車いすゾーン(車いす(電動含む) 歩行器 シルバーカー 杖 等)
     ●入浴・排泄ゾーン(シャワー類 浴槽手すり 滑り止めマット ポータブルトイレ トイレ手すり 等)
     ●リフト・ベッドゾーン(ベッド マットレス リフト 移乗ボード スライディングシート 等)
     ●自助具ゾーン(箸 スプーン 食器 調理用具等 食事用具便利グッズ体験コーナー)
     ●コミュニケーションゾーン(集音器 呼出装置 会話補助装置 意思伝達装置 等)

    <抱え上げない介護>
    滋賀県社会福祉協議会では令和元年より介護現場において 「抱え上げない」 「持ち上げない」 「引きずらない」の総称としての「抱え上げない介護」推進事業を展開している。
    これまでの「力に頼った介護」は介護者の腰痛や介護を受ける人の拘縮や褥瘡といった介護現場の問題をはらんでいるが、これらを解決すべく身体に負担のかかる姿勢や動作、作業環境の見直し、福祉用具の活用等を行う取り組みとなっている。

    <まとめと感想>
    障害者をサポートする福祉用具には驚くほどのバリエーションがあり、そのアイデアと機能の高さを実感した。
    時代の先端を行く福祉用具を見て触れて体験することで、障害者に寄り添った今後の支援活動に繋げていきたい。
    また、「抱え上げない介護」では介護者の健康と作業環境の改善、介護される人の二次障害の防止のためにとても大切な取り組みだと思う。

障害者福祉部会 報告会および第1回研修会

2025年9月1日

◇日  時:2025年4月24日(木)10:00~12:00
◇会  場:河瀬地区公民館
◇研修内容:1)令和6年度の決算・活動報告と令和7年度の予算・活動計画を報告
      2)第1回研修会
        テーマ:「小中学校の特別支援学級の状況と甲良養護学校について」
        講 師:県立甲良養護学校 教師 岸下 あつ子氏
◇参 加 者:35名
 最初に、浅居会長・小八木副会長によるR6年度事業活動報告・決算報告、おおびR7年度事業計画案・ 予算案の説明がされ、承認された。
◇研修内容
 彦根市の小中学校における特別支援学級の現状と、滋賀県立甲良養護学校について紹介と状況説明がされた。

  1. 1.彦根市の小中学校における特別支援学級の現状(説明者:平田民児協 原一正委員)
      彦根市教育委員会の情報によると、2025年新年度における市内の特別支援学級に在籍する 児童生徒数は小学校が469名(全体の8.3%)、
      中学校は171名で(同5.0%)であり近年、増加傾向にある。
  2. 2.県立甲良養護学校について(説明者:同校 岸下あつ子先生)

    学校概要>
     ●1996年4月に知的障害と肢体不自由の児童生徒を対象とした特別支援学校として開校し、本年度は創立30周年を迎えている。
      校区は彦根市、多賀、甲良、豊里、愛荘の各町と東近江市の一部。
     ●創立前は知的障害児は八日市養護学校、肢体不自由児は八幡養護学校に通学していた。
     ●小学部、中学部、高等部の3学部で構成され、2025年度の在籍児童生徒数は以下の通り
      小学部:75名 中学部:60名 高等部:97名  合計:232名
      (障害種別内訳) 知的障害:200名 肢体不自由:32名
     ●居住地区別では彦根市が154名(66%)で最多
     ●主な通学方法はスクールバス。その他では保護者による送迎、自主通学(高等部生徒のみ)の生徒も。
    (注)上記の数値は研修時の配布資料をベースに 同校ホームページより最新のものに更新している

    卒業生の進路>
     ●中学部の卒業生は大多数が同校高等部に進学
     ●高等部卒業生の進路(過去5年間の主な進路、多い順)
       ◆ 障害者支援施設(就労継続支援B型)
       ◆ 障害者支援施設(生活介護)
       ◆ 障害者支援施設(就労継続支援A型)
       ◆ 障害者支援施設(就労移行支援)
       ◆ 就職(一般企業の障害者雇用枠)
       ◆ 通所療育
       ◆ その他

    <障害者の年金>
     20歳になると「障害者基礎年金」の受給が可能
      年金額は1級:103.9万円 / 年 2級:83.1万円 / 年
     その他に「生活者支援給付金」の受給も可能であるが、受給要件も厳格であり基本的に生活は楽ではない。(岸下先生談)

    <まとめと感想>
     民生委員として心身に障害を持つ児童生徒にどのように関わり、寄り添っていくかは大変重要なテーマであるが、その難しさも多くの委員が感じていること。本人、家族の中にはプライバシーを知られたくないという感情を持つ人も少なくなく、そもそも「障害者であること自体を知ることも容易ではない」という感想が委員間の議論の場でも頻繁に出される。
     甲良養護学校でも近隣地域との外部との交流もされているようなので、この研修を機会に担当地域の関連施設や行政とも話をしながら、実情を理解することを含め地道な活動をしていきたい。

令和7年度 第1回 人権部会研修会

2025年6月18日

◇日   時:令和7年6月7日(土曜日) 午後1時30分 ~ 午後3時(受付午後1時)
◇場   所:彦根市南地区公民館
◇研修テーマ:『地域防災と民生委員の役割』
◇講   師:彦根市危機管理課外部講師 笠原 恒夫さん彦根市社会福祉課 岡田 広幸さん
◇参 加 者: 43名 (人権部会員 37名 部会員以外 6名)

概要
過去の災害についてよく知ること。そして、その災害時には要支援者や要配慮者及び避難行動要支援者などの支援が必要とされる人達がいることを考えなければならない。地域防災では、自助及び共助が基本で事前対策として平常時にやれることは全てやっておくことが肝要である。また、各地域の自主防災組織も防災・減災を高めるためには地域防災の要でありそのリーダー役としての防災士の養成も期待されている。避難行動要支援者制度について、その制度の沿革及びその対象となる人、登録申請についての説明がありました。また民生委員・児童委員として記録票の管理や災害時における避難誘導や安否確認はその役目として非常に重要であり平常時から地域に根差す活動が求められているという研修内容でした。

(報告:人権部会長馬場清司)

高齢者福祉部会 令和6年度第三回研修会報告書

2025年5月19日

◇日  時:令和7年1月22日(水)13時30分~16時00分 (彦根市福祉センター13時集合)
◇会  場:特別養護老人ホーム サニープレイス彦根(社会福祉法人 心暖まる会) 
◇研修内容:特別養護老人ホーム サニープレイス彦根の見学
      サニープレイス彦根 施設長 青木 充子様
◇参加者 :37名
◇内 容 :
 令和6年度の第三回研修会は介護施設である彦根市の特別養護老人ホーム サニープレイス彦根の見学をしました。
 施設への移動は、稲枝・亀山・若葉地区は自車で、それ以外は彦根市福祉センターに集合し、バスで移動訪問しました。
 施設に到着後、全体で説明を受けたのち、1階から4階までの全館を見学しました。
 施設は清潔感があり、ハード・ソフト両面で入所者にやさしく配慮された施設でした。
<見学内容>
  サニープレイス彦根は彦根市三津町に平成30年に開設された比較的新しい施設でした。1階は水害等の安全面から居室を設けず、広いエントランスに談話室やバーが設けられ、入所者の憩いの場所として使用されている。
 また、地域との居場所づくりとして地域との交流イベントにも開放されていた。2階は事務所とショートステイ、3,4階は特別養護老人ホームであった。
 エレベーターは、入所者が押し間違いがないように工夫されていたり、必ず、2階の事務所に停止し、職員が乗車している人を確認できるように配慮されていた。2階のショートステイと3,4階は10人づつの4つのユニットに分割され、各ユニットは全部個室となっていて、余裕のある広いスぺースが確保されていた。食事も各ユニットごとに調理され、細やかなサービスができるようにされていた。
 コロナ禍でも全面的な閉鎖は起こらなかったのはユニット構造にしたことも影響したと言われていた。
 2階には入浴スペースと、職員用のリハビリcafeがあり、誕生会等の食事もおこなわれている。入浴設備は介護の程度により通常の風呂とは別に座ったままで入浴できる風呂やシャワーベッドも使われていた。
 入所者だけでなく職員にも配慮され、従業員用のリラックスのための流水浴や職員の休憩場所であるリハビリcafeと呼ばれている休憩室が設置されていた。
 職員の福利厚生は、入所者のサービス向上につながると考え取り組んでおられた。
 ソフト面では、入所者の日帰り旅行(当日は一部の入所者が多賀大社に行かれ  ていた)、地域との交流することによる居場所つくりなどの取組もされていた。